今年の7月に共同通信が報じた「10代に広がる無許諾アプリ 音楽業界がアップルに要望」。THEMEDIAも7月にこの記事をノアドットのシステムを介してキュレーションを行った。
事実、筆者の通う学校は全寮制で部屋も少なく大人数で生活を共にするためそう言った無許諾アプリなどを使用している場面をよく見かける。無許諾アプリを使用している中高生たちに話を聞いてみると「AppleMusicやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスは、料金が高く使用頻度と合わせて見てみるとどうしても払う気にはなれない。」「MusicFMのようなただで聴けてダウンロードできるアプリがあるのにお金を払うのは馬鹿みたいだ。」などの意見を聞くことができた。この記事では「料金」に着目してこの無許諾アプリの問題を考えていきたいと思う。
主要デジタル音楽配信サービス | 料金 | 中高生対象の学割 |
---|---|---|
AppleMusic | 980円 | × |
Spotify | 980円 | × |
LINE MUSIC | 960円 | ○ |
Amazon Music Unlimited | 980円 | × |
Google Play Music | 980円 | × |
AWA | 960円 | × |
上記の表は主要な音楽配信サービスの料金と中高生が対象となる学割の有無をまとめたものになる。見てお分かりいただけるように料金は基本的にどのサービスも大差なく900円台後半であることがわかる。この中で特に注目したいのが、中高生を対象とする学割制度である。だが一番無許諾アプリを使っているとされる中高生が割引の中に含まれていないのだ。LINE MUSICを除き5つのサービスでは中高生は割引の対象とならず基本的な料金を支払う必要がある。
一般的な感覚を推測するに、大学生を中心とする高等教育課程の学生は割引の対象となるのに、中学生、高校生は対象とならない状況を知った10代は当たり前に料金を払うことが馬鹿馬鹿しく感じるような気もする。
そう言ったアプリケーションをAppStoreから排除する前に、音楽業界のみなさま方は割引制度をはじめとするサービスの見直しを図ることも一つの手段ではないかと思う。